健康・コンディション · 2025-08-20 · ROLLER 編集部

柔術のケガ予防完全ガイド——長く楽しむための方法

研究にもとづく柔術でよくあるケガの部位、PEACE & LOVEの原則、予防の習慣まで——ケガなく長く練習を続ける方法です。

柔術は体を使うスポーツなので、ケガを完全に避けるのは難しいものです。それでも、正しい習慣と予防の知識があれば、ケガの頻度と重さを減らせます。

柔術でよくあるケガの部位

  • 手・指 — グリップ中のねじれ。米国の柔術家を対象にした調査で最も多くケガをしていた部位
  • 足・足指 — スクランブル中にマットに引っかかる。同じ調査で2番目に多い部位
  • 肘 — 腕十字の防御中の過伸展。試合で最も多くケガをする関節
  • 膝 — テイクダウンや足関節技の最中のねじれ。医師の診断が必要だったケガの中でも特に多い
  • 肩 — 腕十字・キムラの防御中の過伸展

出典:McDonald et al., Sports (2017)(柔術の練習中のケガ) · Scoggin et al., Orthopaedic Journal of Sports Medicine (2014)(柔術の試合でのケガ)

ケガ予防の基本習慣

  1. 十分なウォームアップ:練習前に10〜15分、ストレッチと軽いドリルで関節をほぐしましょう。
  2. 早めのタップ:関節技で耐えることはケガの直接の原因です。最も重要な予防策です。
  3. 指のテーピング:指の関節をH字またはX字にテーピングして、指が逆方向に曲がらないようにしましょう。
  4. 定期的なストレッチ:練習後の10分と寝る前のストレッチが関節の柔軟性を保ちます。
  5. 睡眠と栄養:回復は練習と同じくらい大切です。タンパク質の摂取と十分な睡眠を守りましょう。

ケガをしたときの対処法

RICE処置を提唱したGabe Mirkin医師は、のちに氷と完全な安静が回復を遅らせる可能性があるとして立場を改めました。現在はBritish Journal of Sports Medicineで発表されたPEACE & LOVEの原則が広く使われています。急性期はPEACE——Protect(保護)、Elevate(挙上)、Avoid anti-inflammatories(消炎鎮痛剤や氷の使いすぎを避ける)、Compress(圧迫)、Educate(正しい情報)。急性期の後はLOVE——Load(痛みのない範囲での適度な負荷)、Optimism(前向きな気持ち)、Vascularisation(軽い有酸素運動で血流を促す)、Exercise(リハビリ運動)。痛みが続く場合は必ず整形外科を受診してください。我慢して練習を続けると慢性的なケガになることがあります。

出典:Dubois & Esculier, British Journal of Sports Medicine (2020)(PEACE & LOVE) · Gabe Mirkin, Why Ice Delays Recovery

ヒールフックは初心者には特に危険です

ヒールフックは膝をねじる技で、IBJJFはキッズ・ジュベナイルの全部門で禁止しています。ヒールフックは必ず経験豊富なパートナーと、ゆっくり学びましょう。(出典:IBJJF Rule Book)

ケガ予防テーピング回復