柔術のウォームアップ&クールダウン完全ルーティン——ケガなく長く練習するために
多くの選手が見落としがちな準備運動と整理運動。研究でわかっていることと、柔術に合わせたルーティン。
柔術は練習そのものも大切ですが、練習前の準備運動(ウォームアップ)と練習後のクールダウンも、ルーティンに組み込む価値があります。多くの選手が見落としがちなルーティンをまとめました。
ウォームアップ(準備運動)——10〜15分
ウォームアップの目的は、心拍数を徐々に上げ、関節の可動域を広げ、体を動ける状態にすることです。長く止まる静的ストレッチより、動きを中心に組み立てましょう。
- 軽い有酸素運動(3分) — その場ジョギング、縄跳び、手足を振る
- 関節回し(3分) — 首・肩・手首・股関節・膝・足首の順に回す
- 柔術特化のドリル(5分) — ショルダーロール、エビ、ブリッジ、ヒップエスケープ
- 軽いグラップリング(3分) — パートナーとごく軽くグリップ・ポジション練習
柔術の必須ウォームアップドリル
- ショルダーロール(Shoulder Roll) — 首を守りながら転がる受け身の練習
- エビ(Shrimping) — ガードリカバリーとエスケープの基本動作
- ブリッジ(Bridge) — マウントエスケープと腰の強化
- ヒップエスケープ — ほぼすべての防御技術の核となる動き
- テクニカルスタンドアップ(Technical Stand-up) — 安全に立ち上がるための基本動作
クールダウン(整理運動)——10分
クールダウンは心拍数をゆっくり下げ、体を落ち着かせる時間です。ただし筋肉痛を減らすという根拠は弱く、2018年のSports Medicine誌のレビューは、積極的なクールダウンは筋肉痛やほとんどの回復指標をあまり変えないと結論づけています。筋肉痛の予防よりも、落ち着いて練習を終え、柔軟性を整える時間として使いましょう。
- 軽いウォーキング(2分) — 心拍数を自然に下げる
- 静的ストレッチ(7分) — 股関節・ハムストリング・背中・肩・首を重点的に。各姿勢30〜60秒キープ
- フォームローラー(任意、3分) — 太もも・背中・ふくらはぎ
試合当日のウォームアップ
会場ではスペースが限られていて、十分なウォームアップは難しいものです。到着したら空いている場所でソロドリルと軽いグラップリングで体を起こしておきましょう。試合の30分前に軽く汗ばむくらいが理想です。
出典:Van Hooren & Peake, Sports Medicine (2018)(クールダウンのレビュー) · Fradkin et al., Journal of Science and Medicine in Sport (2006)(ウォームアップとケガ予防)
ウォームアップを飛ばさない
ランダム化比較試験のレビューでは、ウォームアップがケガのリスクを下げる方向の結果が優勢でした。10分を投資して、体がほぐれた状態で1本目を始めましょう。
ウォームアップクールダウンケガ予防